
敵味方関係なく寒さが影響することにも注目です!

今回 『 1971 PROJECT HELIOS 』 を提供していただいたパラダイムシフト様には、この場を借りてお礼申し上げます。
タイトル:1971 PROJECT HELIOS
開発元: Reco Technology
パブリッシャー: パラダイムシフト
想定クリア時間:5~15時間
プラットフォーム:Nintendo Switch、PlayStation4、PC
対応言語:日本語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、英語
価格:3,999円(2021年10月3日まで10%OFF)
URL:https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000042128.html
備考:購入には、Nintendoアカウントが必要
1971 PROJECT HELIOS (プロジェクトヘリオス)とは
『 1971 PROJECT HELIOS 』は、2021年6月24日に任天堂Switchから発売されたターン制ストラテジーゲーム。スペインのマドリードに拠点を置くReco Technologyが開発し、ローカライズは海外インディーゲームを日本向けにパブリッシングしているパラダイムシフトが担当している。
隕石の落下により極寒の地と化した世界が舞台。敵味方関係なく襲ってくる寒さとフルゴール(未知の物質)を駆使し敵対する3つの勢力と戦うストーリーが魅力的なゲームだ。

プレイできるキャラクターは8人で、共通の目的で一丸となっているわけではなく、それぞれが自らの理想や目的があることがストーリーの肝となっている。
結末はマルチエンディングとなっており、プレイヤーの選択肢で異なる結末を見ることができる。オートセーブ機能搭載のため、複数のエンディングを見る場合は周回が必要になるのには注意が必要だ。

寒さを活かせば敵を楽に倒すことも可能だ!

エンディング分岐も気になりますね!
ストーリー
隕石の落下で極寒の地と化した世界。
隕石に付着していた未知のエネルギー『フルゴール』が発見されたことで、世界はフルゴールを巡り3つの勢力に分断されてしまった。
その最中、フルゴールを軍事利用しようと企てる勢力が、人類救済の方法を知るマーガレット博士を誘拐した。
プレイヤーは、異なる思惑を持ちながらも団結した8人のキャラクターとともに、敵対勢力からの妨害を退け、マーガレット博士の救出に向かわなければならない。

隕石で壊滅したけど、隕石にあった物質で発展するのが皮肉だよなー

隕石が落ちる前はどうだったのかも気になりますよね!
ゲームシステム
攻撃方法
戦闘は味方のターンから始まる。敵味方共通で、1人に与えられたアクティブポイント(以降AP)は2つあり、移動や攻撃で1つ消耗する。

移動時に遮蔽物に隠れると盾のマークが表示され、遮蔽物と同じ方向の敵からの攻撃を防ぐことができる。
盾のマークにはフルカバーとミドルカバーがあり、フルカバーは100%回避、ミドルカバーは50%で攻撃を回避する。敵の向きに合わせてうまく隠れよう。

ターン終了は自身で行い、次ターンは敵側の攻撃が始まる。敵が全滅すると戦闘終了となる。

正直、回避50%はあまり当てにならない・・

こっちは外すけど、敵は50%でも結構当ててきますよね・・
近接攻撃か銃撃か・・8人のキャラクターを使い分けよう!
チュートリアルが終わり、8人のキャラクターが揃った時点でミッションに行くメンバーをキャンプ地で決めることができるようになる。

8人のキャラクターにはスキルは異なるが接近タイプか遠距タイプかが決まっている。内訳は以下の通り。
接近タイプ:ヴィルヘルム、レンゾー
遠距離タイプ:ドミ、エミール、ハンナ、アメ、アリーナ、アレクセイ
接近タイプのキャラは数が少ないので、1人はメンバーとして入れておいたほうが賢明だろう。
ミッションには8人の中から4人を選択する必要があり、必須メンバー1人、後の3人は自由に選択できる。ミッションごとに必須メンバーは異なるので、必須メンバーを確認した上で後の3人を選択しよう。


個人的にレンゾーは結構好き!

私は、アメが好きです!アメの犬は私にそっくりでびっくりしました!
スキルツリーでカスタマイズし、ミッションに挑め
8人のキャラクターにはそれぞれ異なるスキルが備わっており、ミッション前にキャンプでカスタマイズすることができる。
スキルツリーは通常攻撃を含め全3段階あり、最大2つの特殊能力を持ったスキルが使用可能になる。初回?表示されているスキルや選択できないスキルに関しては、開放に必要なアイテムがないと選択できない。

アイテムはミッション内のステージを捜索すると入手可能。ミッションは一度クリアしてしまうと戻れないため、隈なく探索しよう。キャラ同士で必要なアイテムが被る場合は、アイテムの付け外しが可能なため必要なキャラに割り当てることもできる。
おすすめのスキルは、1ターン相手の動きを封じる「スタン」、一気に長距離移動できる「ダッシュ」、自身の攻撃力の2倍ダメージを与える「ヘッドショット」となる。

使えるキャラは限られるが、スタンはかなり有能なので使えるキャラは優先的に設定しよう。
フルゴールのご利用は計画的に!
未知のエネルギー「フルゴール」は資源として利用することができたり、核兵器にも利用できたり、人体に注入することもできたりとかなり万能なエネルギーだ。このエネルギーを使用することで戦闘においてメリットを享受できる。
ミッション内で入手できるフルゴールは、入手量が限られている。なお、ミッションごとにフルゴールはリセットされるので、余るようだったらガンガン使用することをおすすめする。フルゴールは、50ASがMAXでそれ以上は増えないためうまく使おう。
戦闘でのメリットは以下。
・寒さで受けたダメージを回復する(消費フルゴール:2AS)
・戦闘でやられたものを蘇生させる(消費フルゴール:5AS)

極寒の寒さの中では、毎ターン寒さによるダメージを敵味方関係なく受ける。ダメージはターン毎に増加するため、長引くほど基本的に不利になる。体力の低いものからやられてしまうため、フルゴールを消費して死なない程度に体力を回復させるのも手だ。

味方や敵キャラの中でセンシティブと呼ばれる者は、寒さの影響を受けない。これはフルゴールを体内に注入して寒さ耐性があらかじめついているからだ。寒さ耐性あるメンバーを入れておくと、戦闘がスムーズに進むため1人は入れておきたい。

蘇生はキャラクターがやられるタイミングで発動する。フルゴール消費量は少し高いが、その場で蘇生され体力も半分程度回復する。ガンガン使用すると、あともう少しで敵を倒せるときに使えないといったこともあるので、計画的に使用しよう。
攻略は各個撃破。難しいと感じたら戦略的撤退もあり。
戦闘の攻略のコツは、各個撃破だ。味方が敵に与えるダメージを把握し、体力の低いものから倒していくことで、敵のターンで受けるダメージを少なくすることができる。できれば1発もしくは2発で仕留めることが理想だ。
中には体力が減っていると回復を使用する敵キャラもいる。ダメージがほぼ意味のないものになるため、ある程度ダメージを与えてスタンなどを使用して、次ターンで必ず仕留めるように調整しよう。
フルゴールが余っていればゴリ押しも可能なため、近接キャラをどんどん敵陣に突っ込ませるのもあり。
現状のメンバーでは攻略が難しいとなったら、一度キャンプに戻って再度編成を考えよう。ミッション内でどんな敵が多かったかを把握できれば、編成も考えやすいはずだ。

編成のおすすめは近接2人、遠距離2人のバランス編成。戦い方としては、近距離で敵に高ダメージを与え、遠距離で仕留めるといった形。どのミッションにおいてもある程度対応できるため、迷った方はこちらを試していただきたい。

敵の体力把握とキャラの攻撃力を計算しておくと戦いやすいぞ!

近接キャラはダメージ受けても耐えれるので、ガンガン攻めましょう!
レビュー(良かった点)
4人パーティー制での戦略を立てる楽しさ
8人の中から4人を戦闘メンバーとして選ぶ中で、どうしても同じキャラを使いがちになってしまう。
しかし、1人を必須メンバーとすることでいつもと違うキャラが使いやすくなり、それに合わせたスキル編成の楽しさや使わないキャラが意外に強かったりといった発見があり、戦略の醍醐味を味わうことができた。
近接2人、遠距離2人が一番バランスが良いと感じたが、近接1人、遠距離3人という構成にしても意外と面白かった。場合によっては勇気の遠距離4人編成も可能など、ミッションで組み合わせの幅が違うため、しっかりと構成を考えさせられる。

そこには同じミッションでも、違う編成で攻略していくというストラテジーとしての楽しさが詰まっていたように感じた。

ストラテジーは苦手だったんだが、PROJECT HELIOSはプレイしやすかったな!

わりとあっという間にクリアできましたよね!
ストーリーを追う楽しさ
ストーリーは突然始まるため、最初の展開をすぐ理解できる人は少ないと感じた。ストーリーは、ミッション内で入手できるドキュメントやキャンプ内の会話で補足され、少しずつ理解できるようになっている。
PROJECT HELIOS の世界観がわかってくると、次の展開はどうなるのだろうという期待感と楽しさが倍増したので、世界観を考察したい方などにはおすすめしたい。
特にキャンプ内の会話は、8人のキャラクターそれぞれの心情が聞けるため、キャラに対しての感情移入がしやすくなっている。普段絡まないキャラ同士の会話が聞ける楽しさがある。意外と面白かったりするので会話は逃さず聞いてみよう。

また、自分自身が感情移入できているかどうかで、最後の選択肢のとらえ方が変わるため、ぜひ全部聞いてほしい。

アメとレンゾーの会話は、レンゾーのバックボーンが垣間見えるぞ!
フルゴールという救済措置
ストラテジーゲームでは、1度味方がやられるとたいてい生き返らないかそのままゲームオーバーになってしまうものが一般的だ。このことがストラテジーゲームのプレイ難易度を高めているため、初心者がとっつきにくい要素であるが、PROJECT HELIOS では、フルゴールという要素が良い救済措置になっている。

フルゴールを使用すれば、蘇生したりそのまま敵に突っ込めるため、ストラテジー初心者の方や苦手な方でもプレイできるようなゲーム難易度になっている。
実際、自分自身がストラテジーゲームがあまり得意ではなかったため、フルゴールの要素は非常にありがたく、ストーリーを理解することに集中できた。
ストラテジーゲームに興味があるが、なかなか手をつけられずにいる方には、特におすすめしたいゲームとなっている。
レビュー(悪かった点)
戦闘時の動きが少し鈍い
戦闘時、敵を攻撃する際の挙動が少し鈍く、攻撃を選択→実行時の挙動にラグが発生する。
そのため、戦闘はスムーズにいっても1つ1つの動作が鈍いので、時間がかかってしまうのは否めない。
ミッションごとにラグの差は変わるが、全体的に動作の反応が鈍いため、戦闘を何度もやり直す際は、ストレスに感じてしまう。
アップデートがあれば動作の改善を期待したい。
マップがないので探索が不便
ミッションごとにマップがないため、自分がどこを進んだのかがわからない。一度行った場所を覚えておく必要があった。マップ自体はそれほど広くはないが、ドキュメントの収集やアイテムを探索するときに不便に感じた。

マップがないことで探索の楽しさが損なわれたり、ドキュメントが一部見つからなかった時のショックがあるため、全体マップや入手したアイテムがわかるような仕組みがあれば良かったと感じた。
視点移動がぐるぐるしてしまう
ミッション道中や敵との戦闘では通常の視点では見にくい場面があるため、視点移動が必要になる。
視点移動は360度自由にカメラが回転できるというわけではなく、およそ40度ぐらいで角度が回転するため、ちょうどよい角度に設定することができない。そのため、何回も視点移動して自分が見やすいように設定する必要がある。
ミッションによっては結構な頻度で行うため、ぐるぐる回転してしまうのが少し面倒くさい。人によっては画面酔いする可能性もあるため、360度回転できる設定があったほうがよいと感じた。

なかなかいい視点にならないんだよな~

画面酔いしやすい人は注意がいるかもです!
レビュー動画
※Youtubeにてレビュー動画を近日公開予定(更新情報は、twitter参照)
まとめ
こんな方におすすめ!
・ストラテジーゲーム初心者
・ストラテジーに興味があるが、とっつきにくさを感じている方
・ストーリー考察が好きな方
人によってはとっつきにくさを感じるストラテジーゲーム。
『 1971 PROJECT HELIOS 』は、メンバー・スキルの編成やフルゴールといった救済措置など、仕様を覚えるものはそこまでなく、感覚でプレイしてもクリアできるちょうどよい難易度になっている。
ストラテジーというカテゴリーにとっつきにくさを感じる方や初心者の方にはぜひプレイしていただきたいゲームだ。

プレイ後は別のストラテジーにも挑戦してみたいという気持ちになった!
次は何やろうかな~

タイチョーめっちゃハマってるじゃないですか(笑)
今回は、極寒ストラテジーゲーム『 1971 PROJECT HELIOS 』をディグっていくぞ!